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保安処分（institutionalization）

◆概要
□「保安処分とは精神障害者の犯罪から社会を防衛するという名目で、障害者を予防的に拘禁することである。1974年我が国の法制審議会は「改正刑法草案」を答申し、保安処分を新設しようとした。それによれば、禁固以上の刑にあたる行為をし、将来同様の行為をするおそれがある精神障害者は、それを防ぐために最高7年まで治療処分が可能というものである。しかし、将来の犯罪の予測は不可能であるだけでなく、精神障害を一方的に危険なものとみなし、取り締まりの対象として治安を優先させる点で差別的な法制度である。この法案に対して、患者や家族会はもちろん、日本精神神経学会や日本弁護士連合会が反対運動を行い、阻止されたまま今日に至っている」（山田［1999：901］）

▼近年の動向
□2003年：「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」制定

▼文献
●山田富秋、1999「保安処分」庄司・木下・武川・藤村編［1999：901］

■庄司洋子・木下康仁・武川正吾・藤村正之編、1999『福祉社会事典』弘文堂.

▼関連法律
◇心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律→http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H15/H15HO110.html

▼関連リンク
◇強制医療／保安処分／心神喪失者医療観察法／…｜生存学→http://www.arsvi.com/d/f01.htm
◇反保安処分闘争｜生存学→http://www.arsvi.com/d/h07.htm

▼関連

◆20111126, 1218, 1226, 20130922*, 1123

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