年齢集団（age-group）と年齢階梯制（age-grade system）
□「近代化以前の社会において同一、またはほぼ同じ年齢階層の人々で組織される集団のこと。年齢集団は共同体運営に関する諸機能を分担し、それぞれの年齢集団は子供組、若者組、年寄組といった、年齢に応じた年齢階梯を作り出す。現代社会においても「青年団」のような組織が存在する地域もあるが、少子化やライフスタイルの多様化といった近代社会の成熟とともに、年齢集団は解体される傾向にある」（平田［2012：1007］）
◆年齢階梯制
□「年齢階梯制では、子ども期から老年期へと人びとはいくつかに仕切られた人生の各段階の移行を経験し、各段階に期待される社会的地位と役割を遂行する。男子は少年→戦士→長老に、女子は少女→既婚者に段階づけられる。男子は一生をかけて、すべての年齢階梯に段階的・移行的に所属する。わが国の若者組・若衆組も年齢階梯制の段階の一つである」（社会学小辞典［1997：488］）
■濱嶋朗・竹内郁郎・石川晃弘編、1997『社会学小辞典 新版』有斐閣.
■大澤真幸・吉見俊哉・鷲田清一編集委員・見田宗介編集顧問、2012『現代社会学事典』弘文堂.