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“偉大な社会”計画（"Great Society" program）
◆概要
□「1950年代までのアメリカは、人種差別の国であり、福祉政策はヨーロッパ諸国のもので、アメリカとは無縁であった。ケネディ（J. K. Kennedy）大統領の不慮の死を受けて、大統領に昇格したジョンソン（L. Johnson）は、福祉後進国アメリカを大きく改善するため、64年から、福祉政策の導入、貧困の除去、高齢者・貧困者への医療補助、公民権法などによる、黒人をはじめとするマイノリティへの政治的・社会的な権利の拡充と地位の向上とを図る計画を推し進めた。これが“偉大な社会”計画である。これによって、65年にメディケア（Medicare老齢医療保険）とメディケイド（Medhicaid低所得者医療保険）がつくられ、貧困者には食糧切符、児童手当、住宅補助政策等が導入された。また人種差別を公然と認めていたアメリカ社会が一変することになった。しかし、これにより福祉のための財政支出は増大し続け、冷戦末期、世界を圧する軍需費負担を超え、レーガン（R. Reagan）大統領の市場中心の新自由主義を生むに至った」（現代岩波経済事典［2004：30］）
▼文献
●――――、2004「“偉大な社会”計画」伊東編［2004：30］
■伊東光晴編、2004『岩波現代経済学事典』岩波書店.
▼関連
◆20110716, 20121214, 20130112, 20130720*
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