大多和直樹（おおたわ・なおき）

▼人
□教育社会学。東京大学。東京大学大学総合教育研究センター助教。

▼文献
●大多和直樹・山口毅、2007「進路選択と支援――学校存立構造の現在と教育のアカウンタビリティ」本田編［2007：149-184］

■本田由紀編、2007『若者の労働と生活世界――彼らはどんな現実を生きているか』大月書店.

▼引用
●大多和直樹・山口毅、2007「進路選択と支援――学校存立構造の現在と教育のアカウンタビリティ」本田編［2007：149-184］
□「進路指導には、「リフレクシヴな主体」の形成にアカウンタビリティを求める圧力がかかっている。しかし「リフレクシヴな主体」とは、生徒に内在するものというよりも、（進路指導に乗ることも含めた）教育達成や、職業達成の現状から翻って回顧的になされる判断として、そのつど生徒に割り当てられる地位にほからない。そして労働市場の流動化によって教育と職業の制度的接続が崩れているがゆえに、そのつどの判断が一致せず、ライフステージの各段階で食い違ってくることがありうる。そのときには、割り当ての恣意性が顕わにならざるをえない。そうであってもその結果は、「自分で責任を取」る（162ページ）ゆえの、生徒の自己責任として引き受けられる可能性が高い。つまり進路指導においては、「リフレクシヴな主体」の形成に関する恣意性をともなった他者の判断を、個人に帰責せざるをえない側面があるのだ」（173）

△キーワード：教育　選択　自己責任

◆20100214, 0305, 0502, 0523, 20130106

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