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平尾透（ひらお・とおる 1948-）
▼人
□哲学・倫理学。京都大学。京都産業大学教授。
▼文献
■平尾透、2000『倫理学の統一理論』ミネルヴァ書房.
▼引用
■平尾透、2000『倫理学の統一理論』ミネルヴァ書房.
□「このようなわけで、賞罰等は一定の妥当性をもっている。我々は行為者に対する称賛と非難、及び特に責任追・・176 及や処罰を、社会生活の現実が余儀なくする社会的必要性の観点から或る程度現実的結果に基づいて行なうことができるのである」（176-177）
▼メモ
□「平尾透はつぎのように述べる。「自我は不安定且つ曖昧であるし、人間の主体性・能動性などというものはまことに心許無い。また、何事につけ一寸先は闇である。しかしよく考えてみれば、こうした事情は決定的ではない。そもそも倫理の根本的意義はその社会的有用性にあり、従って倫理的な称賛や非難も、それらが社会的に有用ないし必要であるが故になされるのである。[…]つまり、称賛や非難はその存在そのものにおいてもその実践においても（言ってみれば）便宜的なものであるから、それらの対象が真に行為者自身のもの、彼の力の範囲内のものでなくてもよいのである。[…]少なくとも、我々は称賛・非難において関りの存在を一般に認めている。それが不当であるとは思っていない。言い換えれば、我々は自己を最終的に自由な主体であると感じているのであり、それが主観的意識或は幻想にすぎないとしても差し支えないのである」（平尾透［2000:176］）」
□「平尾透［2000：306-339］は権利の説明に対して、自然権および目的論的な基礎づけを批判し、功利主義原理を提示する」
△キーワード：権利
□「平尾透は「「能力」を欠く知的障害者に人権はないのだろうか」という問いをたて、「権利を何らかの人間的な能力や性質に依拠せしめるという議論のやり方自体が可笑しいのである」とする。そして「権利自体に内在的な根拠があるわけではなく、我々は権利の如何を自由に規定できるのである」と述べる（平尾透［2000：304］）」
△キーワード：自己決定能力 権利
◆20100220, 0301, 0502, 0510, 0519, 0523, 20130105
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