福間聡（ふくま・さとし　1973-）

▼人
□社会哲学・倫理学・倫理学。東北大学大学院。東京大学大学院。
◇J-GLOBAL→福間聡

▼文献
●福間聡、2001「道徳的運に抗して――コントロール条件に基づく道徳的責任の再検討」『倫理学年報』50：125-139.
■福間聡、2007『ロールズのカント的構成主義――理由の倫理学』勁草書房.

▼引用
●福間聡、2001「道徳的運に抗して――コントロール条件に基づく道徳的責任の再検討」『倫理学年報』50：125-139.
□「われわれがコミュニティにおいて生を営む第一の意義は、一個人においては背負いきれない過酷な運を他者と共有することを可能にする点にあると思われる。ロールズはその制度論の要を「社会的偶然性の影響を排除」し、「自然の巡り合わせそれ自体の恣意的な影響を緩和する」Rawls[1971：73f/56f]ことにおいているが、ゆえに、彼の構想する社会にあっては、運によって生じたことは、責任に関してはもちろん所有に関しても、十全にその人のものではないのである。われわれは運によって招来された罪過に対する有責感（guilty）を共有することはできないが、その負担（liability）を共有することは可能である。またわれわれは運によって与えられた天賦の能力を移転することはできないが、それが生みだす財は移転することが可能である。そして、われわれは運に逆らうことはできないが、その効力を軽減し、共に負う（co-own）ことは可能である。この共に負うとは運によって生じた負担（responsibility）をお互いに引き受け合うということであり、互恵的な関係性に他者と共に参加するということである」（137）

△キーワード：道徳的運　ロールズ

◆20100117, 0208, 0301, 0502, 0512, 0523, 20110206, 20130104

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